コロナ禍において、
開催も危ぶまれたオリンピックでしたが
毎日の日本勢のメダルラッシュが話題になっていますね。
こんにちは。
オリンピックには逆立ちしても縁のない鹿之助です。
先日過去のオリンピックのメダリストの方がコメントをしていらっしゃいました。
「銀メダルは負けたという感覚」であると。
聞いた瞬間は「え?」と思いましたが
理由を聞いて理解もでき、また、
複雑な思いも湧きました。
少し切ない思いも感じました。
勝ち抜いてきて最後に決勝で勝てば金メダル
3位決定戦で勝てば銅メダル
どちらも最後の試合で勝って手にすることができるのに
でも、銀メダルは
最後に負けた者にあたえられるもの。
金メダルと銅メダルは
言ってみれば勝った証なのです。
銀メダルをもらったということは負けたということなのです。
金メダルや銅メダルを獲得するのと、
銀メダルを獲得するのとでは
選手にとってはとても大きな差があるのです。
私たち応援するほうの人間は、単純に
「銀であろうと、銅であろうと、オリンピックでメダルを獲ること自体すごいよ!
オリンピックに出場するだけでもすごいのに!」
「おめでとう、よくやったね! 銀メダルなんてすごいよ!」
そんなふうに声をかけたり思ったりしています。
決して慰めとか同情でなく本心からの言葉です。
競技によっては対戦のカタチもちがうので、一概には言えませんし、
そしてメダルは獲れなくても
10位以内に入賞したことを
心からよろこぶ選手ももちろんいます。
入賞することだって相当の努力の結果であり、立派なことです。
ですが、実際メダル獲得を目指し、
五輪に参加した選手たち
彼らにとっては
アスリートとしての最高目標であろうオリンピックの舞台。
母国の代表として臨んだオリンピック。
4年も5年もかけて
あるいはもっと前から
この日を目指して
この日のために
頂点に立つために
きびしいトレーニングをこなしてきた日々。
やっぱり狙うのはメダル。
そして
獲るなら、金メダル!
そんな強い思いで必死にやってきたアスリートたちです。
地域の町内運動会じゃないんです。
世界中のアスリートたちが目指す頂点であるオリンピック。
だから
「銀メダル、すごいですよ!」なんて
もしかしたらそんな言葉は掛けて欲しくないのかもしれない、
そんな気が頭をよぎりました。
銀メダルも銅メダルも、もっと言えば
オリンピックに出場できることすら
私のような凡人からすれば
ほんとうに、とてもすごいことです。
でも、それだからこそ
凡人にはわからなかったんです。
銀メダル獲得のメダリストたちが味わった
悔しさの深さが。
今まで思いもしなかった
選手の心の内を少し垣間見た気がした東京五輪でした。