Shikanosuke’s blog ボケとツッコミ時々人生考察

引き寄せ・潜在意識・宇宙の法則……その他こんなこと、あんなこと

『有り余るものの中に生きて』 今、気づいてほしいもの

 

『有り余るものの中に生きて』 

               by鹿之助

 

 

蜉蝣(かげろう)のように儚(はかな)

慈しみの感情を捧げられるような
尊いもの、見失い

探している

 

途方に暮れたとき、ただ
そこに、小さき   
花 一輪

 

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有り余るものの中に生きて
有り余るものの中で喘ぎ、ようよう息をする

 

失うことに怯えながら
手にした全てのものの中で夜を迎え
朝を見送る

それでもまだ足りなくて汗を流す
涙を落とす

 

切り捨てていけば何が残る
次々と、そしてあれこれと

 

本当に必要なものだけ残すとするならば
ひとつ、もうひとつ
またひとつ……
消していく
消えていく

 

勇気があれば
すべてが消え失せ
執着があれば
何ら変わることのない臆病
過去を引きずり
過去の名誉にすがって生きる

 

愚かだと
もう一人の自分が蔑(さげす)
それでも
かすかにそうしてしか生きられない……

 

 

遙か太古の時代(とき)

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辺りに見えるものは岩穴と、鬱蒼とした
木々や草花それとも乾ききった大地、また

雄大な山々であったり、水平線の彼方まで
穏やかな母なる海、あるときは
荒れ狂う波

 

男たちは石槍一本担ぎ狩りに出る
待っているのは
女と、子どもと、たぶん本能的な愛と

 

男は、戦った
ただそのためだけに

 

殺風景な岩穴のねぐらとて
母親の胎内のごとく
彼らの何にも勝る満ち足りた温床

 

「あー」とか、「うー」とか
それだけでいい

言葉すら要らない
なにも無い
生きるのにじゅうぶんな空間

 

それなりに悲しみはあったかもしれない
けれども余分なことは考えなくてすんだかもしれない

 

彼らは彼らの瞬間(いま)を見つめ、
ただ、瞬間(いま)を生きる、一番大切なものを守り

 

たったそれだけの純粋な時代だったかもしれない

 

何も無くて、それでも問題無くて
それで良くて

 

電気もガスも水道も
冷蔵庫もストーブもエアコンも
長靴も水着もレインコートも

そして洒落たネクタイも、お気に入りのドレスも通帳も
何も無いから心配ない

盗られるものなど何も無い
心配ない

 

彼らは逞(たくま)しい

 

裸でも、裸足でも
生きる知恵と力を備えている

 

大地が揺れても、突風が吹き荒れても
豪雨が山肌を削り落とし
ねぐらの岩穴が埋め尽くされようと

命さえ守り切れたらすぐに立ち直る力がある

 

明日になればまた
石槍を担いでマンモスを追うことだろう
ねぐらを探すことだろう

 

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今、時を経て

 

有り余るものの中に生きて
有り余るものの中で息をする
あらゆる雑念や、雑踏、しがらみの中に生きている

 

欲すれど欲すれどキリはなく

喘ぎながら這い上がり、のし上がり

地位や名誉や欲に惑わされ見栄を張り、振り回され

 

それでもそんな

 

こんな社会を否定することはできない

 

古より受け継いできた文化や文明
それらもまた

守り、拡張しながら育んでいかなければならない

 

けれども万物には限界がある

 

壊れるもの、失うもの、滅びるもの
消えゆくもの……

 

あらゆる天変地異や災害や、人間同士の諍(いさか)

 

それらがもたらす結末には、
無と後悔が無残にも

あちらこちらに転がることだろう

 

大地が揺れ動くことや、高波が押し寄せること


それは、抗(あらが)いきれぬとしても

 

人の手により造られた建造物(もの)、

が崩壊し

人の手により造られたライフライン(もの)、

が断絶されたとき

 

人々は

人の手により造られたものによって命を失い

 

光を失う

 

この怒りは
この怒りは

 

なんと無残な悲しみをもたらすというのだ

 

あれ程までに汗だくで築き上げてきたもの
やっとの思いで勝ち取ったもの

 

一夜にして全てを失ったとき

生きる気力さえ吸い取られていく

 

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一体何だったのか

 

自分がここまでしてきたことは何だったのか

 

あれ程までに執着し、欲に溺れ、我々が得てきたもの

それらが

 

どれだけの犠牲を払うに値するものなのか

 

この流す涙に値するものなのか

 

本当に守り切らねばならなかったものは

 

何なのか

 

 


今、たとえばここから

 

全てを捨て

過去を捨て

未練を捨て

神が与えたし命のままに生まれ変わるとして

同じ過ちを繰り返すことなく

もう一度歩き始めることができるのだろうか

 

 

 

余分なものは要らない

 

カタチのない大切なものは

きっと失うことはない

 

 

原点に還って

 

ひとつひとつ丁寧に
この地球(つち)とともに歩く

 

 

奪われるものもなく
奪うこともなく

 

濁りのない微笑みを与え
大切なもの抱きしめて
大切なもの与えあって

 

そうして生きてゆくというのはどうだろう

 

そんな強さが今の我々に

あるのだろうか……いや、

 

きっとあるにちがいない

 

ギリギリの追い詰められた崖っぷちに立たされたとき

 

ひとは時として

とてつもないエネルギーと

深い絆を

見出すことができると……きっと

 

 


太古の時代(とき)
石器人は石槍を磨き、愛するものを守り、生きてきた

 

それだけで愛は満ちていた

 

 

 


有り余るものの中に生きて
有り余るものの中でようよう息をする

 

有り余るものの中で生きるとは
失うもののなんと多きこと

 

なにも無ければ
失うものも何もない

 

 

ただ  愛を注いで、涙を注いで

 

足もとに咲く

    小さき  花     一輪  

 

 

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   これはおそらく20年近く前に私、鹿之助が書いたものです

            (2020/4 加筆修正あり)

 

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